「チリンの鈴」がトラウマ作品なのはなぜ?あらすじと結末の意味は?

朝ドラあんぱん」で「チリンの鈴」を思わせるエピソードが盛り込まれ、話題になりました。

チリンの鈴」を知らない人や、幼少期にトラウマに感じたという微かな記憶の方も多いようです。

チリンの鈴」がトラウマ作品なのはなぜか?あらすじと結末の意味についても調査しました。

目次

「チリンの鈴」がトラウマ作品なのはなぜ?

チリンの鈴」がトラウマ作品という声があるのは、表紙絵のかわいさからはとても想像できない、憎しみと悲しみの復讐劇だからです。

表紙絵からのギャップと救いようのない結末に、「想像していたのと違った」とトラウマになる人が多いようです。

特に幼少期に見た人が、トラウマレベルの衝撃を受けた作品として、記憶に残っているようです。

かわいい子羊のチリンが、羊でも狼でもないケダモノに成長していく様が印象に残ります。

「チリンの鈴」のあらすじは?(ネタバレ注意)

チリンの鈴のあらすじをご紹介します。(ネタバレ注意です)

チリンとは、羊の子の名前です。

首には、チリンチリンと鳴る金色の鈴がついています。

ある夜、狼のウォーが牧場を襲撃してきました。

チリンを庇ったお母さんは、殺されてしまいます……。

チリンは強くなるため、お母さんの仇であるウォーに弟子入りします。

本当の目的は、復讐でした。

しかし、ウォーに育てられるうち、父親のような存在になっていったのです。

狼として羊を襲うよう促され、昔の自分を思い出し実行できなかったチリン。

代わりに襲おうとしたウォーを殺してしまいます。

ウォーを失った悲しみを背負い、孤独なケダモノとなったチリンのお話です。

「チリンの鈴」結末の意味は?

チリンの鈴」は、正義とは?悪とは何か?私たちに問いかけている作品です。

やなせたかしさんの作品の根底には、戦争体験があります。

やなせたかしが語る「正義」①

悪者は最初から最後まで完全に悪いわけではありません

世の中にはある程度の悪がいつも必要なのです

現実の社会はそういうところが難しい

やなせたかし著『わたしが正義について語るなら』
やなせたかしが語る「正義」②

「正義」はある日突然逆転する

「正義」とはかっこいいものではない

「正義」とはあやふやなものである

「正義」のための戦いなんてどこにもない

「正義」はある日突然逆転する

悪人の中にも正義感はある

傷つく覚悟がないと「正義」は行えない

「正義」でいばるやつは嘘くさい

やなせたかし著『わたしが正義について語るなら』

子どもたちへ優しさを届けたいと願っていたやなせたかしさん。

復讐の虚しさや報われなさ、複雑な感情を与えてくれる貴重な作品です。

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